【前期は赤字決算】
アイドル業界注目の企業、KeyHolder(銘柄コード4712)は今年2月13日、2019年12月期の通期決算(9か月の変則決算)を発表した。(単位百万円)
- 売上高 10,391
- 営業利益 85
- 税引前利益 ▲94
- 当期利益 ▲1,054
一方、2020年12月期では、5000万円(当期利益)の黒字回復を見通していた。
同社の前身は、ゲームセンター運営の「アドアーズ」社(さらにその前はシグマ社)である。カジノのスロットマシンをヒントに、世界で初めてメダルゲームを開発した会社として知られ、メダルゲーム第 1 号店「ミラノ店」は知る人ぞ知るメダルゲームの聖地だったらしい。
だが、任天堂などのゲーム機に押され、ゲームセンター業界は衰退していく。ボロ株ハンターの親会社Jトラスト社が2012年に買収した。
2018年に祖業のアミューズメント事業から撤退、エンタメ事業を主軸に再建を目指す。その過程で秋元氏を特別顧問に迎え入れている(2018年6月18日付で就任)。
【下方修正必至】
新型コロナの余波でエンタメ業界はいまや瀕死の状態だ。秋元氏の神通力も感染拡大するコロナの前では通じない。日本経済自体が自粛、自粛の渦の中で、凍り付いていく。同社の決算見通しも確実に下方修正されるだろう。
お金のある資産家なら、今は現金を握ってじっとしている。投資などもってのほか、と思うだろう。にもかかわらず、秋元氏ら3人は同社の新株予約権(第2回)で総額40億円もの支払いを迫られるのだ。
◇新株予約権(第2回)の割当先
- 秋元 康氏 250,666個(2506万6600株)
- 秋元 伸介氏 55,703個(557万300株)
- 赤塚 善洋氏 13,925個(139万2500株)
期限は8年先だが、同社にとっても未曽有の厳しい経営環境、資金は潤沢に持っておきたい。秋元氏らからの支払いを急がせるだろうね。
秋元氏分は31億円。
自分が創業者でもなければ、社長でもない、赤字企業になんで31億円もぶちこまないといけないのか。正気の沙汰ではないよね。
AKS社長の吉成夏子氏も、すでに新株予約権(第1回)の強制執行で7億円もふんだくられている。
いっそ、4人で新グループでも結成しますか?
グループ名はもちろん人気の坂道シリーズ…。
「魔坂」。
(この項おわり)