楽しすぎるぜ、なーこちゃん。
卒業後ファンになった“新参者”にとっては息つく間もない怒涛の1か月ちょっとだった。トップアイドルだった人がSNSに降臨、しかも連日のように“生配信”(計22回)、「可愛らしくていい子だよなあ」と、優しく気さくな語り口調と人柄に癒された。
だから、いまでもなーこちゃんに伝えたいことの一番目は「感謝」である。
欅坂では実現できなかったなーこちゃんらしい“アイドル”像を、芸能界のしがらみを外れてひとり目指そうとしているんだろうと勝手に解釈し、スパチャ送るほどの思い入れはないけど、ゆる~く応援していきたいと思っていた。ブログのネタにもさせてもらった。
いつしか「きょうは配信あるかな?」と心待ちにしている自分がいた。最初のころは配信の仕方がわからなくて途中でなぜかシャットダウンしたり、暗闇配信になったり、PCが不調で画面が固まったり、地震が起きたりしたトラブルもあったけど、それも含めて楽しかった。
世間はコロナで大変なことになっていたけど、「紳士淑女の集まり」(なーこちゃん談)のなーこみゅはあったかく、なごやか。いつまでも「平和どぅん」な世界が続く…と信じていた。
そんな「平和どぅん」ななーこみゅに撃ち込まれた一発の文春砲。
でもね…。
個人的には、「裏切られた」という負の気持ちはサラサラなく、逆に「ホッ」としていた。アイドルだってひとりの女の子。“恋愛禁止”なんて無茶なことに縛られず、いつか幸せになってほしいと願っていたから。(ただ、こんなに早いとは、びっくりしたけれど…)
取材した文春オンラインのS記者によると、なーこちゃんと「婚約者」のIT企業社長は「いつも手を繋いでいて」ラブラブ、「仲のいいカップル」に見えたという。「幸せでなにより」と思った。
だが、ここからが本当のドラマの始まりだった。
かつての大映テレビ(「スチュワーデス物語」「不良少女とよばれて」など)や、昼メロも真っ青な「愛と欲にまみれた日常」「親友の裏切り」「ちりばめられた狂気」が展開していく。
主演のなーこちゃんの演技もお見事! お芝居なんかできるタイプに見えなかったが、そんじょそこらの女優じゃ足元にも及ばない名演だった。「オダナナ」とはレベルが違った。
一瞬、ボロがでそうな場面もあった。いつだったか、生配信の途中でスパチャを投げてくれるファンに「チョロいですね」と漏らし、瞬間「マズイ!」と思ったのか慌てて取り繕っていた。「オヤッ?」と思ったけど、すぐに別の話に移ったのでそれほど気に留めないできた。あれは、ついポロっと出た「本音」だったんだろうね。
連日の「生配信」も“ファン思い”だから、とファンは勝手に都合よく解釈し、「なーこ愛」を募らせた。だが、これも別の事情があったからと思われる。
「婚約者」と特定されたIT企業社長・A氏の“婚活サイト”をのぞいてみた。私も複数サイトを運営していた元IT企業社長であるが、「参入障壁の低いこのサイトから、どうやって収益を上げていくのかな?」と、収益化の道筋が見えてこなかった。現状は自己資金を食いつぶしている状況ではないだろうか。成功するためには、この先、相当の苦労が必要だろう。
経営に四苦八苦する恋人の姿を前に、なーこちゃんが「私が稼いで支えてあげる」とせっせと生配信に勤しんだ、というところだろう。愛の力は偉大だ。
婚約者は元ギタリストだったという。なーこちゃんもギター買ってたよね。
ふと「世界には愛しかない」のメロディが浮かんできた。
最初に秘密を持ったのはいつだろう?
誰に反対されても(心の向きは変えられない)
「空はまだ明るいのに突然、雨が降ってきた。
僕はずぶぬれになりながら街を走った」
未来には愛しかない。
(空はやがて晴れるんだ)
2人には「末永くお幸せに」との言葉をおくりたい。
でも、「心配」でもある。婚約者に経営センスがあって、なーこちゃんが無事“玉の輿”に乗ってくれるなら、めでたいのだが…。