アイドルグループ「欅坂46」のメンバーで宮城県出身の石森虹花(22)が11日、自身の公式ブログに「9年目の今日、想うこと。」と題し、東日本大震災が起きたあの日を「何もかも鮮明に覚えていて9年という時間が本当に経っているのか、今とても不思議な感覚です」と振り返っている。
宮城県南部、大河原町の中学校に通っていた石森は当時、13歳。「丁度、姉の中学の卒業式の日でお昼ご飯を済ませて帰る時」だったという。
目の前に広がった光景は「地獄」だった。
道路は地割れが起き、赤信号で止まっていた車は前へ動き出し、木造の古い家は跡形なく、塀や瓦は崩壊していた。みな立っていることができず、腕を掴み合って地面にしゃがみ込んでいたという。
自宅は中に入れる状態ではなく、数日間、車で寝泊りして過ごした。
唯一の情報源がラジオだった。
「津波9m!」、ラジオから聞こえる絶叫をだれも信じられなかったが、その後、事実だったと知った。
「その時、生きてることが本当に奇跡だと感じました」と石森。
ライフラインもストップしたため、「毎日水汲みを頑張った」といい、「給水場から少し距離がありましたが12リットルを両手で持ち運んだのを今も覚えています。今思うと、水があるだけでとても心に余裕が持てました」と回想している。
電気が付いて「1番最初に見たのは音楽番組」だった。そして、アイドルやアーティストたちから「元気」をもらったという。
石森は「欅坂46の楽曲や活動を通し誰かの心に寄り添えるそんな人になれたら嬉しいです」とつづっている。
良い子だよね。
ファンからは「心にぐっときたよありがとう」「欅坂には、いつも元気をもらってるよ」「ぐっと来ました。本当にいいこと書きますよね。」「やっぱり虹花ちゃん推せる…」といったメッセージが集まり、「石森さんのように人に寄り添って助け合えるような人間になりたいと思っているし、尊敬しています。正直に言うと石森さんは喋りもうまいし、彼女こそリーダーだと僕は思っています」との声も届いた。