ベンジャミン殺しの女 大沼晶保ベンジャミン殺しの女 大沼晶保

 ベンジャミン物語、はじまり、はじまり…。

 これが、あのベンジャミンだった。澤部賞タイマン対決で獲得した戦利品。

 

だが、取扱説明書を読んで、ぽっぽはギョッとしてしまった。

原産地では20メートルまで成長するという。

「どうしよう~天井高さ足りない
床抜けちゃうかな~」

そんな恐れを抱きつつも、我が子(ベンジャミン)の成長を楽しみにするぽっぽ。

だが、どうしたことだろう。

来る日も来る日も葉を落とすベンジャミン。

水も、トリセツどおりに1週間に1回あげている。
 
「なのになのにどうしてー!!!」

ぽっぽはオロオロするばかりだった。

そして1か月が過ぎた。

あんなにフサフサだったベンジャミンがごらんのとおりの寂しさ。

「なんて姿だ!」

ぽっぽは、もう一度、トリセツを読み返した。
すると謎は解けた。

「環境が変わると古い葉っぱを落として新しい環境用の葉っぱにしようとする。落ちたからといってあせらずそのまま育ててください」

 
ぽっぽは「安心」した。なんて可愛い子。

「これからこの子と切磋琢磨しながら一緒に成長していこうと決意した」という。

 なお次回は「ジャックと豆の木」を越えた!「ぽっぽとベンジャミン天空の大冒険」編、お楽しみに!!

(以上、欅坂46・大沼晶保公式ブログ「違うんです!枯らしたわけじゃないんです!!」から一部脚色)