櫻坂46のMV「思ったよりも寂しくない」を見て感じたこと

 櫻坂46の2ndシングル「BAN」のカップリング曲「思ったよりも寂しくない」のMV(ミュージックビデオ)が公式YouTubeチャンネルで公開されて8日が過ぎた。天ちゃんセンター曲は「Buddies」といい、「おもさび」といい、メンバーみんなのはじける笑顔に、なぜかグッときちゃって泣きそうになる。

MV「思ったよりも寂しくない」
MV「思ったよりも寂しくない」

 MVを見て最初に思ったことは、平手友梨奈「ダンスの理由」との対比と、欅坂46との「お別れ」ということ。

 「避雷針」を思わせるような暗い情景から一転して明るい日差しのなか、自転車をこぎ続ける天ちゃん、そのそばには大勢の仲間たちがいる。

MV「思ったよりも寂しくない」
MV「思ったよりも寂しくない」
MV「思ったよりも寂しくない」

 青を基調にした衣装に、人里離れた広大な大地。平手友梨奈「ダンスの理由」に、どことなく似てないだろうか。ただ、あちらは冷たく、張りつめた緊張感が伝わってくるが、こちらは笑顔あふれ、平穏で温かい。「死」をも厭わない覚悟の戦いと、笑顔にこめられた「生」への希望…という対比なのかと思った。

平手友梨奈「ダンスの理由」 MVから
ダンスの理由
MV「思ったよりも寂しくない」
衣装の色味が似ていると思った

 MVの監督は1stシングル「Nobody’s fault」を手掛けた後藤匠平氏。
 楽曲そのものの世界に、櫻坂46としてリスタートしたメンバーの物語を重ね合わせている気もしている。

 また、過去の欅坂46へのオマージュもかいまみえる。冒頭のシーンに続き、自転車(サイレントマジョリティー)、全員が駆け出す(不協和音)、笑顔で踊る(風に吹かれても)、小道具にギター(ゆいちゃんず)…などなど。

MV「思ったよりも寂しくない」
こちらは麺が伸びたコンビ

 表題曲の新センター森田ひかるが「カート」に乗り、それをメンバーが押していた。かつて満身創痍のてちが車いすに乗って移動していた記憶がふとよぎった(…って、こじつけすぎだね)。

 MVの中盤、道をふさぐ大きなバリケードをみつけた瞬間、ゆっかーが険しい顔で自転車を降りた。昨年7月の配信ライブで「欅坂46と前向きなお別れをします」と涙したゆっかーが思い返された。

MV「思ったよりも寂しくない」

 バリケードに行く手をはばまれた一行だが、再度バリケードと対峙する。天ちゃんが小さな扉を押すと、目の前に道は開けた。強い意志さえあれば、どんな難関も乗り越えられるということを意味しているのだろうか。

 バリケードの手前には、天ちゃんが時折、撮影していたビデオカメラが残された。このシーンをみたとき、「ああ、欅坂46の思い出は置いていくんだな」と直感した。ラストライブや、ラストアルバム、過去のライブ映像など、さまざまなものが思い出としてまとめられている。

MV「思ったよりも寂しくない」


 MVには25人の全メンバーの名前がクレジットされた。25人は過去と決別、たとえ「茨の道」であっても力強く前へ進むという決意なんだろうと受け取った。

 また、MVとは直接関係ないが、以前、NHKの「坂道テレビ」に出演した小池美波(22)が、副キャプテンの松田里奈(21)に向かって「完璧じゃなくていいよ」と激励した一言が脳裏から離れない。完璧じゃなければ絶望した欅坂46とは違う方法で、坂道を上っていこうとしているのかもしれない、と思った。

MV「思ったよりも寂しくない」